ごあいさつ

災害に備える

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◆災害の経験とその後の備えについて

平成30年9月の台風で、約10時間の停電を経験しました。息子は、生後2時間で心肺停止、無酸素性脳損傷となったことが原因で重症心身障害の状態です。2歳を過ぎ胃ろう造設しました。常時酸素、経鼻エアウェイを使用していて、夜間と体調不良時にバイパップを使っています。被災当時は13歳でした。

台風が最接近した日は、夜2時頃から電気が使えなくなり、バイパップも酸素濃縮器もバッテリー駆動になりました。そのうち濃縮器のバッテリーが切れてしまい、外出用酸素ボンベに切り替えました。翌朝酸素ボンベの業者さんに連絡するとすぐに届けてくれて、11時頃には復旧したので事なきを得ました。子どもの体調が良かったのも幸いでした。


命をつなぐ医療機器の多くは電気が必要!停電は命取り!!停電の最中はいつ復旧するか分からなくて、それが想像以上に不安でした。すぐに小型発電機を購入することにしました。車には電源が取れるようシガーソケットにアダプターをつけていますが、エンジンをかけておかなければならず、ガソリンの消費に注意が必要です。東日本大震災では、ガソリン不足で給油制限があったので、常に車のガソリンを半分以下にしないようにしています。


茨城県では2015年に鬼怒川、2019年に那珂川と久慈川が決壊し、水害が発生しています。水害の場合、避難準備情報が発出されることが多く、避難の準備ができますが、医療的ケアが必要な子どもを連れて避難所へ避難するのは心理的にも物理的にもハードルが高いです。そんな時、近くに住む同じ医療的ケア児のママ友(家族)が頼りになるかもしれません。普段からの顔の見えるつながりが、いざという時の安心を生むと思います。

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◆3つの「助」

災害時の備えとして、自助・共助・公助の3つの助が必要とされています。自助は自分と家族を助けること、共助は、誰かに助けてもらう、そして誰かを助けることです。

災害時は、健常者も障害者もなく全員が「被災者」となり、普段受けていた支援や生活サポートは期待できない状況も想定されます。そんなとき、お子さんやご家族を助けてくれるのは「事前の準備」(自助)と「地域のつながり」(共助)。 万一のとき、適切な支援を受けやすくするための知識と事前の準備は、医療的ケアや障害を持つお子さんとその家族にとって、生きのびるための「防災」なのです。特に、24時間電気を必要としていたり、医療材料や栄養剤、衛生用品などが必要不可欠な医療的ケア児は、特に自助と共助の備えが必要です。

かけはしねっとホームページでは、医療的ケア児と暮らすご家族が災害に備えるための情報をまとめましたので参考にしていただければ幸いです。できるところから始めてみてください。

 

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